バイナリーオプションのトレード手法で、トレンドの反転を狙う逆張り手法とトレンドの方向に従ってトレードする順張り手法が存在している。
逆張り手法はトレーダーの中で人気の高いトレード手法であるが、トレンドの転換地点が上手く読めなかったり、強いトレンドが発生していた時に思うように流れが読めずにダマシと言われる相場にエントリーして失敗してしまうなど、実は相場勘がある程度養われいるトレーダーでないと扱うことが難しい手法だ。
そこで、今回の記事ではバイナリーオプション初心者から上級者まですぐに実践できる、シンプル手法で尚且つ短時間でエントリーできる順張りトレード手法を1つお伝えさせて頂こう。
チャートツールを使ってインジケーターさえセッティングしてしまえば、誰でも簡単にトレード環境を整えることができるので、是非この記事を参考に短時間型の順張りトレード手法を試してみて頂きたい。
目次
なぜ逆張りでなく順張りなのか
この記事をみているバイナリーオプショントレーダーのあなたも、バイナリーオプションのトレード手法で逆張り手法を採用してトレードしている方も多いのではないだろうか。
それもそのはず、為替レートなどが判定時間経過後に上がるか下がるかを予想するバイナリーオプションでは、明確に為替レートが動きやすいトレンドの反発地点を狙える逆張り手法が分かり易くバイナリーオプションのトレード手法のメインとなっているのだ。
では、何故この記事ではあえて順張り手法を勧めるのかと言うと、トレンドの方向に合わせてエントリーする順張り手法の場合、トレンドが継続している限り常にエントリーチャンスなので、トレンドが発生している最中であれば何本も連続でエントリーをして短時間でも爆益をあげやすくなっている。
このようにトレンド発生中に何本も連続でエントリーすることを、バイナリーオプションやFXなどでは「連打法」とも言われていて、その名の通り短時間でエントリーを連打して何倍ものペイアウトを期待することができるのだ。
トレンド転換地点を狙う逆張り手法では、たとえその勝率が高かったとしてもエントリー回数は稼げないので、何回もエントリーポイントを探してエントリーを重ねることでしか爆益を出すことは期待できない。
なので、順張り手法はより確実にエントリーポイントを見つけて、1回のエントリーポイントで確実に爆益を出したいトレーダーに非常におすすめのエントリー手法だ。
逆張り手法によって生じるデメリット
バイナリーオプションにおける順張りトレード手法は、確率の高いエントリーポイントに絞って1回で爆益が期待できるトレード手法だが、逆張りトレード手法にはないデメリットもあるので注意すべきだ。
これからお伝えする2点のデメリットを把握してトレードをしないと、勝つことはおろか1回のエントリーで多額の損失を生んでしまう可能性があるので、逆張り手法で生じるデメリットを把握して実践に挑むことをおす
すめする。
トレンドが読めていないと損失が大きくなる可能性がある
順張りトレード手法は為替相場などで発生している、レートの上昇や下降の強いトレンドが発生しているかを見極めて、トレンドの方向に従ってエントリーをするトレード手法だ。
これは若干逆張りトレード手法にも共通するデメリットではあるが、連打法など連続でエントリーする機会が多い順張りトレード手法では、より一層相場で発生しているトレンドを正確に読み取ってエントリーポイントを探す能力が求められる。
予想が外れていると損失になってしまうことはどのトレード手法を使っても同じだが、1つのエントリーポイントに絞って連続エントリーをする手法なので、トレンドが上手く読めていないと1回のエントリーポイントで発生する損失額が大きくなってしまうので要注意だ。
なので、順張りトレード手法は高精度の予想が求められることはもちろんのことだが、思うような結果が出なくても冷静に取引ができるメンタルコントロールや、自分自身の資金に見合った投資ができる資金管理能力も大切になる。
ボックス相場やダマシに引っかかる可能性がある
順張りトレード手法ではインジケーターによるサインでエントリーをするが、逆張り手法をする時よりもダマシのサインが頻繁に発生しやすいので要注意だ。
また、相場自体がトレンドが発生していないボックス相場なのか、エントリーポイントとなるトレンド相場なのかの判断を誤ってしまうことも多々ある。
なので、闇雲にインジケーターのサインが出たらエントリーするのではなく、インジケーターのサインが出たうえでエントリーしていいのか判断することも重要だ。
為替レートの変動は時間帯や国際情勢によって不規則に動くので、チャートツールだけをみてその場その場だけの分析ではなく、ファンダメンタル要素も取り入れた上でテクニカル分析を実践することが効果的になる。
短時間順張り手法で使用するインジケーター
それでは早速だが、今回の短時間順張り手法で実際に使用するインジケーターを紹介させて頂こう。
今回の順張りエントリー手法で使うインジケーターは、チャートツールでもデフォルトで搭載されていることの多い以下の2点のインジケーターのみを使うシンプル手法だ。
・移動平均線
・ADX
以上の2点のインジケーターを使った手法なので、もし利用しているチャートツールに内蔵されていないのであれば、インターネット上からのダウンロードなどで事前に用意しておくことをおすすめする。
また、今回の手法ではチャートツールで表示する時間足は、短時間での取引で実践する方法なので1分足で設定をしておこう。
今回の手法で使うインジケーターの導入方法
では、今回の手法で使用するインジケーターを紹介したところで、実際にインジケーターを導入する方法や詳細な設定についてご紹介させて頂こう。
今回の記事ではバイナリーオプションのトレーダーで利用している方も多い、代表的なチャートツールであるMT4で紹介させて頂くので、もし他のチャートツールを使っている方は導入方法が異なる場合があるので要注意だ。
移動平均線の設定方法
まずはトレンド系のインジケーターで代表格的な存在である、移動平均線の設定からチャートツールに導入していこう。
移動平均線とは、その名の通りであるが選択した一定の期間の値動きを集計し、期間ごとの値動きの平均値をグラフ化して表示するトレンド系のインジケーターだ。
MT4の表示では「Moving Average」と表示されているので、通貨ペアを開いたら挿入からインジケーターを選択し、インジケーターを選択しトレンド系の中からMoving Averageを選択する。
今回の記事で紹介する手法では、移動平均線を10、20、30とそれぞれ別の期間で3本の移動平均線をチャートツールに導入していこう。
期間別で3本の移動平均線を設定するのだが、同色に設定すると見づらく判断もつかなくなるので、期間ごとに異なる色で移動平均線を設定する必要があるので要注意だ。
3本の移動平均線の設定が完了すると、上記のような画像の通り赤色が期間10、青色が期間20、黄色が期間30と3本の移動平均線がチャートツール上に表示される。
チャートツールがこのような状態になれば移動平均線の設定は完了だ。
ADXの設定方法
移動平均線の設定がチャートツール上にできたら、続いてはADXの設定をチャートツールにする必要がある。
ADXとは日本語訳では方向性指数と訳されていて、正式名称は「Average Directional Movement Index」を略してADXとされていて、発生しているトレンドの強さを測るオシレーターの1つだ。
為替相場で発生しているトレンドが上昇下降に関わらず、トレンドが発生するとADXの数値が高くなってくる仕組みになっているオシレーターである。
ADXの導入方法は移動平均線と同様に、MT4の場合挿入タブを展開した後インジケーターを開き、トレンド系の中にある「Average Directional Movement Index」を選択して導入する。
今回の順張りトレード手法は短時間でのエントリーが目的なので、期間は標準で14になっていることが多いが、5~7に数値を設定変更する必要があるので要注意だ。
また、パラメーターの中に「+DI」と「-DI」というパラメーターがあるが、今回の手法では使わないので色をNoneに変更して削除しておこう。
最後にオシレーター上に基準線を引くために、レベルというタブの中から追加を選択して、レベル数値を40で追加をすればADXの設定は完了だ。
順張りエントリー手法のロジック解説
それでは実際にこちらのインジケーターを使って、どのように順張りトレード手法を実践しているのか詳しいロジックを解説させて頂こう。
先にエントリールールを伝えさせて頂くと、基本はADXを確認して数値が40以上に上昇している時で、尚且つ為替レートが上昇・下降トレンドを形成しているタイミングがエントリーポイントだ。
ADXの数値が40を抜けて上昇を続ている間からADXの数値が下降しだすまでの間に、トレンド方向に従って複数回のエントリーを入れていく。
エントリー時の判定時間は短時間で複数回のペイアウトを狙うので、基本的に判定時間を1分に設定してエントリーをすることがポイントだ。
基本的にはこれだけのロジックなのだが、今回紹介しているサンプルで実際にエントリーを行ったのは、上記の画像で赤い四角形で囲んだ上昇トレンドの1点のみに絞って複数回のエントリーを入れている。
単純にADXの数値だけをみれば、実際にエントリーをしたエントリーポイント以外にもエントリーポイントがあるように見えるが、確実なエントリーポイントだと捉えてエントリーしたのはこの1点のみだ。
それ以外のポイントでもエントリーできないことはないが、ダマシの可能性があったのでエントリーポイントをスルーしている。
ダマシを見極める基準として、3本の移動平均線がトレンド方向に綺麗に向いているかどうかを1つの判断基準にしているのだ。
注意してみて頂きたいダマシのエントリーポイントが、実際にエントリーしたポイントの少し前に、ADXが40以上に急激に上昇しているエントリーポイントである。
一見、ローソク足だけみればボックス相場から上昇に抜けるタイミングのように感じるが、3本の移動平均線が綺麗な平行ラインを形成せずに交わりあっている。
実際にその後すぐにレートが下降の戻しがあったように、ADXでエントリーポイントを知ったうえで、移動平均線の方向をみてダマシでないか判断することが重要だ。
続いて参考にして頂きたいエントリーポイントが、こちらの赤い四角形で囲っているエントリーポイントだ。
今回の記事で紹介している順張りトレード手法において、最も理想としているエントリーポイントなのではないだろうか。
上昇トレンドから下降トレンドに切り替わった後で、強い下降トレンドに入ったことを確認したところで、判断時間1分でのエントリーを開始している。
上記の画像のようなエントリーポイントでも、折り返しから再度上昇トレンドに向かうような流れでADXが40のラインを抜けているが、移動平均線がパーフェクトオーダーの条件に満たしていないので一度様子見を選択している。
上昇トレンド時よりも安値で折り返しに入ったので、下降トレンドの順張りを狙うトレードスタイルにシフトチェンジし、三山目で下降トレンドラインの形成を確認、パーフェクトオーダーの条件が揃ったのでエントリーを開始した。
約5分間続いている強い下降トレンドで、ADXの数値が落ち着きだしたところでエントリーを終了している。
順張りトレード手法を行う際の注意点
この記事で紹介している短時間順張りトレード手法は、トレンドの見極めさえできるようになれば、トレード手法も簡単で初心者でもすぐに実践することができる。
しかし、順張りトレード手法をバイナリーオプションで使う時は、逆張りトレードとは違った注意点があるので要注意だ。
順張りトレードを実践する際は、この手法によって生じる注意点をしっかりと把握して実践するようにして頂きたい。
通貨ペアの狙い方が変わってくる
バイナリーオプションは様々な通貨ペアを対象に取引をしますが、数多くある通貨ペアの中にもトレンドが発生しやすい通貨ペアもあるので、どの通貨ペアを対象に取引していくのか選定する必要が出てきます。
特に、通貨ペアはその時の経済情勢だったりによって変わってきたりするので、元々ネガティブ相場で下降トレンドが続いているような通貨ペアであったりすれば、端から下降トレンドに狙いを定めやすいこともあるのだ。
また、元から為替レートの値動きが激しいポンド相場のような通貨ペアを選んで、バイナリーオプションの取引をしてみるということも有効な方法である。
しかし、このような特徴がある通貨ペアを取り扱うことは、バイナリーオプションの中でも難易度が高い通貨ペアとも言われているので、実際にバイナリーオプションで取引をする際には注意しながら使うべきだ。
取引する時間帯も影響を与えてくる
為替レートは基本的に取引所がオープンする時間になると、全世界のトレーダーから注文が入るためトレンド相場を形成しやすい。
為替取引所は三大取引所と言われている場所が、アメリカにあるニューヨーク為替取引所、イギリスのロンドン為替取引所、日本にある東京為替取引所だ。
東京為替取引所であれば9時から17時まで毎週平日に取引を行っていて、代表的なドル円などといった円関連の通貨ペアは、東京為替取引所が開く9時前後の時間帯にトレンド相場を形成しやすい。
このようにニューヨーク為替取引所であってもロンドン為替取引所であっても、大手の取引所が取引を開始する時間は、トレンド相場を形成しやすいので順張りトレード手法であればあえて狙ってトレードしてみることもおすすめだ。
資金管理には注意して取引する
順張りトレード手法を用いて取引する時は、連打法など短時間で連続してエントリーすることが多いので、資金管理には十分注意してエントリーをする必要がある。
特に、順張り手法で予想が外れてしまった場合には、損失分を取り戻そうという心理が働いてしまい、次のエントリーで倍にしてエントリーするなど、資金管理ができてないエントリー方法になってしまいがちだ。
正確なトレンド分析が肝心となる手法なので、このような冷静さを失って資金管理能力が欠如している状態では、一気に損失を出してしまったりする可能性があるので要注意である。
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